無関心で滅びていく世界

シリアス
04 /19 2008
わたしは時々mixiでニュースを引用して日記を書くんだけど、

こないだは大麻に関するニュースを引用して日記を書いた。

何でも最近は、大麻の種を購入して栽培するという人が増えているらしい。

大麻そのものの取引は違法だけれど、種の売買は処罰の対象ではないので

いわば規制の網目をかいくぐるようにして取引が行われているということだった。

実は大麻に関しては、ヨーロッパの大半の国で事実上解禁されており、

アメリカでも非犯罪化を求める声が高まっているらしい。

民主党のオバマ候補なども非犯罪化に理解を示している一人だそうだ。

同じニュースに関して日記を書いた人の大半が、「解禁するべきだ」という

意見であったことには少なからず驚かされた。

わたしもヨーロッパの状況や、毒性や依存性があまり高くないという話も聞いたことがあるので

基本的には解禁してもいいんじゃないかな~と考えている。

もちろん覚醒剤など深刻な被害を及ぼすものは規制してしかるべきだと思うけど、

あまり規制する根拠がないものならあとは個人の自由ではないか。


・・・・と、まあ大麻に関することが別に書きたいわけではない。

ちなみに、大麻に反対派の人の日記もいくつか読んでみたけれど

「大麻解禁しろって言ってるのは、左翼とかゲイのやつらだよ」っていう意見がいくつかあった。

ゲイが大麻解禁に熱心だなんてのは初めて知ったけれど、何かこの意見が嫌だったのが

いかにも「ゲイ=ヤバい集団」みたいな書き方をしていることだ。

これで「日本には同性愛者差別なんてない」とかいえますかね。


どちらかというと解禁すべきだっていう意見だけれど、わたし自身は大麻には興味がないし

仮に解禁されても吸わないと思う。

いくら安全だって言われても、長い間恐ろしい麻薬と刷り込まれてきたものに

手を出すのはやはり恐いし、今のところそんなに必要ない。

でも、「自分に関係ないから」と切り捨てるのが何となく嫌だった。

そして、法律で規制されているものが本当に悪いものだとも限らないのだ。


比較するべき対象ではないかもしれないが、今では日本でも行われている

性別適合手術(いわゆる性転換手術)だけれど、たった数十年前までは違法行為だった。

1960年代には、患者に性別適合手術を行った医師に対して有罪判決が出ている。(いわゆるブルーボーイ事件)

それから30年以上、性転換=違法行為というレッテルが貼りつづけられ、当事者たちは苦しんできた。

手術の必要のない人たちからしたら、「そんなんどうでもいいわ」という程度のものだったかもしれない。

「別に我慢せえよ。親からもらった大事な体を傷つけて・・・・」というのが、あたかも良識的な

意見としてまかり通っていたんだろう。

当事者たちの苦しみや悩みなんて、考えてくれる人は非常に少なかったに違いない。

確かに世間の大多数の人には、性転換手術は必要のないものだった。

でも、助けを求める人たちは確実にいたわけである。

世間の「無関心」に苦しめられてきたGID(性同一性障がい)の人たちの無念を思うと胸が痛い。


まあ、これって少数派ってことに限らないんだろうね。

ピル(経口避妊薬)なんて世界中の国で解禁されていたのに、

日本では、10年前にやっとこさ解禁された。

多くの女性が待ち望んでいたにも関らず、よくわからない理由で規制されつづけた。

もしかしたら、大麻は「第二のピル」と呼ばれるようになるかもしれない。


今では明らかに普通のことなのに、長い間法律にしばられてきたのもはたくさんある。

そして、それをそのままにし続けたのは多数派の「関係ない」だ。

無関心は罪である・・・・って、こういうことなんだと思う。

わたし自身、無関心なこと、関係ないと思われることはついついスルーしてしまうくせがある。

だからこそ、いつもちゃんとアンテナを張って生きていきたい。


以前から関心を持っていたことの一つが、人工妊娠中絶の問題だ。

日本では広く行われているが、実は日本では刑法で禁じられている。

何と懲役刑を含む罰則まで規定されているのだ。

日本を「中絶天国」などと揶揄する外国人もいるらしいけれど、

ところがどっこい表面化していないだけで、日本だっていつ

女性の権利が踏みにじられる危険性がないともいえないわけだ。

アメリカのように激しい中絶反対運動が起こらないので、女性たち自身も

声をあげにくい環境にあると思う。

しかしこんな法律がある以上、いつ規制が強化されるとも限らない。

そして、中絶をした女性たちをひどい悪人呼ばわりするような風潮の背景に

この時代錯誤な法律の存在がないとも言い切れないだろう。


ゲイであるわたしにとって、妊娠中絶の問題はあまり身近ではない。

もちろん知っている人に中絶をした経験をのある人たちはいるけれど、

わたしにはまず降りかかってこない問題だ。

ただ、そこで「関係ない」と切り捨ててしまうことは、

「同性愛者や性同一性障がいのやつらのことなんて知るか」と

切り捨ててしまっているノンケと同じだと思う。


無関心ほど人を傷つけ、人を苦しめるものはない。

興味のないこと、関係のないこと、そういったものを切り捨てる前に

関心を持つ努力を怠らないようにしたい。
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コメント

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考えさせられました

保険のエイズ授業の時にエイズは同性愛者からはじまったと言い先生は黒板に同性愛者と大きく書き黄色いチョークで何度も囲みました。私はそのあとクラスの子達にあいつも同性愛者だからエイズなんじゃん?とコソコソゆわれた事が悲しくて悔しくて忘れられません。
先生がそんな授業をしているようじゃ日本に差別なんてなくならないと思いました。。。
長くてすみません。

もずくさんへ

はじめまして。コメントありがとうございます。
そんな授業する教員がいたの?と衝撃と怒りを覚えました。
一人のゲイとしてもだし、元教育者としても許せません。
教育って、差別のない社会を作るためにすごく大事なのにね・・・・。かなしい。

和江さん

30代シスジェンダー(?)ゲイ。

日本の片隅にひっそりと暮らしている。
お仕事は福祉系。


マドンナが大好き。


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